その昔、花火は神社の祭礼・ご神事の際、神様への「奉納」という形で打ち上げられていました。人々は花火に想いを託し、祈りを捧げていたのです。
「奉納花火」は今も日本に僅かですが数カ所残っていて、「片貝煙火工業」の本拠地、新潟県小千谷市片貝町の浅原神社例大祭「片貝まつり」もその1つです。
平和への祈り、大切な人に伝えたい想いや、故人へのメッセージが花火に込められており、個々人のメッセージが読み上げられた後、丁寧に打ち上げられて行きます。
この片貝煙火工業の本田正憲会長から先日このようなお言葉を「富士山花火VSスピードウェイ2024」にいただきました。
「富士の麓に平和への技術が舞う」
職人の方々が代々、切磋琢磨し技術力を上げ芸術性も高めることで、途方もない年月をかけて進化させてきた花火。もちろん火薬で出来ているわけですが、それは「平和への技術」だったのです。
そしてさらに、この富士スピードウェイの地で飛躍的に発展してきたレーシングカーの技術、モータースポーツの進化という分野にもかかっていると感じました。
本イベントが「平和への技術とは」ということを考えてみる1つのきっかけになればと願っています。
富士山は古来より祈りの場でもありました。
花火プログラム【第三章】のテーマは「星に願いを」。
夜空に色とりどりの花を咲かせる花火の火薬のことを「星」と花火師さん達は呼びます。
世界は広く、地上ではいろいろなことがありますが、宇宙から見るとそこには1つの美しい青い星。
今年の「富士山花火VSスピードウェイ」には海外各国からも大勢の方がご来場くださいます。
会場の富士スピードウェイに居合わせた皆で、そして、来場出来なくてもヴァーチャル空間を通じて集ってきた皆で、同じ夜空の花火=星を見上げながら世界中の人たちの願いや祈りに想いを馳せるこの瞬間、このひとときが、素晴らしい未来への一筋の光となりますように。
今年は暖かいので3月30日には桜も咲き始めていることでしょう。会場となる富士スピードウェイから車で約3分の距離にある桜の名所「富士霊園」に立ち寄ってから、会場にお越しになるのもお勧めです。
皆様のご来場をお待ちしております。
僕にとって最初の花火は、両親に手を握られ連れてこられた川沿いの小さな花火大会だった。
暗闇の中、花火が打ち上がる度に浮かび上がる両親の空を見上げる表情を今も覚えている。
祈りの為の花火、祝いとしての花火、視覚芸術としての花火、人にはにはそれぞれの花火があっていいんだと思う。
今回の「富士山花火 vs スピードウェイ 2024」では、初の取り組みとして
会場内に能舞台を設営し、日本最古の流派である能楽シテ方金春流より、
八十一世宗家・金春憲和氏の舞いと、日本を代表する煙火店『野村花火工業』、
『片貝煙火工業』、そして『イケブン』との能×花火スペシャルコラボレーションを企画している。
空気の澄んだオープンスペースだから味わえる花火を打ち上げる音と、火薬の匂い、
まばゆい光の芸術をバックに繰り広げられる静謐な能の世界を是非LIVEで味わってもらいたい。
また、昨年に引き続きスチール撮影チームとしては、
SNSを中心に選抜した12名の花火写真のアマチュアカメラマンの方々に声をかけさせていただいている。
花火写真は写真の世界でも特殊なジャンルで、アマチュアカメラマンたちの精魂込めた一枚一枚が消えゆく花火を蘇らせてくれる。皆さんにさまざまな場所から、最高の一瞬をカメラに焼き付けてもらえたらと考えています。
広島県福山市出身。京都精華大学デザイン科卒業後、日本を代表する写真家・植田正治に師事。2000年よりフリーの写真家として広告・ファッション・雑誌など様々な分野で活躍。東京都写真美術館、植田正治写真美術館、新津美術館、高松市美術館などでのワークショップを開催。銀塩写真を守る【ゼラチンシルバーセッション】への参加を通じ、銀塩写真の継承にも貢献。
2017年、日本の伝統である華道・茶道・武道など様々なジャンルの家元を撮影した『Oiemoto』シリーズを制作。2019年、同シリーズはロンドンでの展示を皮切りにヨーロッパ・東京・アメリカ・カナダを巡回。2020年、コロナ禍で見た世界の新しいあり方を映し出した『BEYOND』の制作をスタート。2021年、宝生能楽堂にて『夜能 平家物語[清経] ×BEYOND PHOTO BY HIROSHI SEO』として写真×能のコラボレーション展覧会を開催し話題を呼ぶ。2023年には『OIEMOTO』シリーズがリトアニア・カウナスで開催されたEU JAPAN Festに招聘され、日本の伝統芸術と海外のアートとの架け橋となる一翼を担った。今回のイベントでは、スチール撮影ディレクションを始め、能楽最古の歴史を有する金春流の八十一世家元・金春憲和氏と花火とのコラボレーションを企画している。
美しく雄大で、私たち日本人にとってかけがいのないものであり、
古くから詩に読まれ、絵画に描かれ、美的芸術的観点でも象徴であり、
また信仰の対象でもある富士山。
我々日本人の心の故郷とも言えるこの霊峰・富士の麓で、
春の訪れと共に行われる本格的な花火エンターテイメントです。
日本有数の花火師を招聘し、伝統文化としての奉納花火を現代的に表現。
目指すのは、単なる打ち上げ花火にとどまらない、『気』のこもった花火。
実況にはレジェンド・古舘伊知郎を起用。「花火の実況」という
未開の地を切り開いた前回をさらにバージョンアップさせて、
みなさんを新たな物語の世界へと誘います。
名作と呼ばれる文学作品にインスパイアされた“テーマ型”花火は、
「愛」にまつわる音楽に乗せてお届けします。
テーマは毎年進化していきますが、
今年は観終わった観客のみなさんに「愛」が残るよう、
このショーを創り上げていきます。
富士のパノラマに広がる空(宇宙)を舞台に、
花火とクルマと音楽と実況が紡ぐストーリー、
そして都会ではみられない唯一無二の近距離で花火が味わえる
“劇場型花火”の世界を、ご期待ください。
世界最大の演劇祭エジンバラ・フェスティバル・フリンジにて舞台作品「THE SAKE』を発表し、5つ星を獲得。
近年は活動をアジアに広げ、アリババグループの中国最大ECサイト「TMALL」によるメガファッションショー「TMALL COLLECTION」の総合演出を務める。
国内では「東京花火大祭 ~EDOMODE~」「初音ミク × 鼓童スペシャルライブ」大沢たかお主演舞台「INSPIRE 陰陽師」も手掛け、伝統芸能、音楽イベント、花火演出、格闘技、演劇、文化イベント等、様々な分野の大型エンタテイメントに活動の幅を広げている。davidjpro.com/
昨年、富士スピードウェイで開催した富士山花火が終わった後から、ずっと心待ちにしていました。1.5㎞のホームストレートを花火とスポーツカーが駆け抜けた瞬間の爽快感は忘れられません。車の駆け抜ける音、振動、花火が打ち上がる炸裂音、夜空を彩る天空のキャンバス。全てが一体となった瞬間に心をつかまれたような感覚がありました。
また、これまで花火大会にあまり良いイメージがなく、足を運ばなかった方にとっても是非来ていただきたい魅力がたくさんあります。お手洗いや子どもをケアするスペースの充実、ゆったりと座れる観覧エリア、キャンプやドライブインなど、それぞれのスタイルに合った花火鑑賞を選んで楽しめます。
2度目の開催でパワーアップした花火をご披露いたします!
富士スピードウェイで開催するからこそ、御覧いただけるモータースポーツと花火の競演、広大な敷地を最大限に活用して打ち上げられる花火の数々。ここでしか味わえない感動を是非一緒にご体感ください。